最初の異変は、食後に吐くようになったことだった。さらに、お尻から尋常ではない出血が続き、ようやく病院を受診したという。検査結果は、大腸がん、しかもステージ4。肝臓への転移も見つかり、頭の中が真っ白になった。手術できないかもしれない――そんな不安までよぎったが、最終的には大腸の手術を受けることができた。その後は約1年の抗がん剤治療へ。強く出た副作用は手足のしびれで、全身が知覚過敏のようになった。さらに味覚も変化し、ご飯が土のようにまずく感じられたという。夫が作ってくれた料理も食べられず、涙した日もあった。つらい闘病を支えたのは家族だった。抗がん剤終了後、味覚は少しずつ戻り、今は通常の生活を送っている。寛解までの5年間、3カ月ごとの検査を続けながら、再発に備えている。