学校で見慣れた世界地図では、グリーンランドとアフリカが同じほどの大きさに見える。しかし実際には、アフリカは約14倍も広い。 この誤差は地図の失敗ではなく、メルカトル図法が「広さ」より「進む方角」を優先した結果だった。16世紀、船乗りが羅針盤で航路を読み取るために生まれた地図なのだ。 だが、その便利さは代償を伴った。赤道から離れるほど土地は引き延ばされ、北にあるグリーンランドは過大に、赤道付近のアフリカは小さく描かれる。世界の見え方は、ここで静かに歪められた。 そして2026年9月4日、国連総会でこの問題が取り上げられた。賛成164か国、反対1か国で決議は採択され、面積を正しく伝える地図の利用が促されたのである。地図は一枚で真実を語らない。何を守り、何を諦めたかを見抜くことが求められている。