到達不能極とは、陸上で最も海から遠い地点、あるいは海上で最も陸から遠い地点を指す地理上の極点だ。 一見すると「行けそう」に思える場所もあるが、実際には海流、地形、気候、政治情勢が壁となり、普通の旅人には容易に近づけない。太平洋のポイント・ネモでは、最も近い陸地まで数千キロもあり、役目を終えた人工衛星の墓場としても知られる。 一方、ユーラシアや北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、オーストラリアにもそれぞれの到達不能極が存在し、広大な平原や高山、内陸国の孤立がその距離をさらに際立たせている。そして日本にも、長野県や北海道に海から遠い地点がある。 最後に残るのは南極と北極だ。氷の成り立ちも大きく異なり、北極は海氷、南極は大陸氷床。 地球上の“果て”は、想像以上に静かで、厳しい。