高知県の街角で始まったのは、ちょっとしたインタビュー企画だった。だが、出題されたのは意外にも「略さずに言える?」という、誰もが知る挨拶の言い換え。 「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」——受け答えは次々と返され、周囲からも思わず感嘆の声が上がる。さらに「行ってきます」に対しては「必ず帰ってきます」と、意味を丁寧に言い換える場面もあり、妙に説得力があった。ところが、空気を変えたのは「もしもし」だった。電話の定番として何気なく使う言葉だが、改めて聞かれると、誰もが少し考え込む。 「昔から使う言葉やけど、実は何やろう?」 軽快だったやり取りが一瞬止まり、答えを探す表情が並ぶ。たった一言のはずなのに、略さず言う難しさが、逆に場を大きく盛り上げていた。