老後に遺影を飾ると、運が逃げる場所がある――そう語られることがある。 写真そのものは変わらないのに、なぜか前を通る回数だけが年々減っていく。遺影の前で、最後に立ち止まったのはいつだっただろうか。第四位は、手の届かないタンスの上。年に一度触れるかどうかでは、やがて近づく気持ちさえ薄れていく。 第三位はテレビの上。視線は画面へ流れ、遺影へ向ける時間は次第に消えていく。 第二位は毎日通り過ぎるだけの廊下。横を抜けるだけで足は止まらず、いつしか気にも留めなくなる。そして第一位は、誰も座らなくなった部屋の中。 置かれていることすら忘れられ、存在が遠のいていく。 どこに飾るかで、向き合う回数は確かに変わる。今日、ひとつ動かしてみてください。