1994年、あるバンドはドラマの脚本を読み込み、わずか数日で一曲を書き上げた。 その曲は、本来なら放送前から主題歌として大きな期待を背負っていた。ところが直前、主演俳優が自ら歌うことになり、決まっていたタイアップは消え去る。しかし、そこで終わらなかった。 曲そのものの完成度が高く、作品はそのままシングルとして発売される。だが結果は、オリコン最高28位。静かに埋もれた一曲だった。転機は二年後に訪れる。 別の青春ドラマ「白線流し」の主題歌に選ばれ、店頭には同じCDが再び並んだ。すると空気は一変する。 曲は一気に話題を集め、オリコン1位を獲得。ついにはミリオンセラーへと駆け上がった。