『ドラゴンボールZ』の初代エンディング「出てこいとびきりZENKAIパワー!」は、ただ奇妙なだけの曲ではなかった。第1話から第199話まで、約4年半にわたり流れ続け、悟空たちの激闘の余韻を包み込んだその一曲は、本編の熱さとは正反対の、不思議な言葉と軽快な空気をまとっていた。冒頭に差し込まれる正体不明の声も印象的だが、あれは単なる演出ではない。作曲した池毅が狙ったのは、「おもちゃ箱をひっくり返したような曲」だったという。制作スタッフの名前を録音し、逆再生して使うという遊び心まで仕込まれていた。歌ったのは、佐野元春とバンドを組み、細野晴臣とも関わりのあったシティ・ポップ歌手・MANNA。子ども向けアニメのEDに見えながら、その実態は大人たちの創意と実験精神が詰め込まれた、極めて完成度の高い一曲だった。