昭和には、今では少し癖のある、しかし忘れがたい味がありました。 育児用品の棚でひときわ目を引いたシャービック、セリー、フルーチェ。水や牛乳を混ぜて冷やし、固まるのを待つ時間さえごちそうでした。冷蔵庫を何度も開けては「もうできた?」と確かめ、親にたしなめられた記憶を持つ人も多いでしょう。やがて手軽なコンビニスイーツが広がり、手作りデザートは静かに姿を消しました。 幼稚園で一列に並んでもらった栄養ドロップも、昭和ならではの風景です。甘さの奥に、薬のような独特の風味が残り、好き嫌いが分かれました。 クリスマスの主役だったバタークリームのケーキ、駅弁と共に買った紐付きのお茶、そして給食の冷凍みかん。どれも時代の変化とともに遠ざかりましたが、記憶の中では今も鮮明です。