「家内が突然歩けなくなった、助けてくれ…」 ある日、ウトから切迫した声で電話が来た。だが私は即答した。 「知らん。ヘルパーを勝手に解約したコトメに言え」と告げ、通話を切った。私はチサト、34歳の会社員。夫ショーダとは仲が良く、普段は穏やかに暮らしている。だが義実家だけは別だった。義母は骨折と軽度の認知症を抱え、義父は何でも私任せ。さらにコトメのユカは、遺産が減るのが嫌だと言ってヘルパー解約を強行した人物だ。後日、私がその件を夫に伝えると、夫は顔色を変えた。 「もう父さんたちには関わるな。全部自分で背負わせるしかない」 そう言って、夫は義実家へ向かった。結果、義父はようやく現実を理解し、夫に縁切りを宣言されて青ざめたという。義母の介護はヘルパーを再契約して立て直し、ユカは家を追い出された。自分勝手な一族に、私たち夫婦はもう振り回されない。