「自分にとってのヒーロー」体育祭でその紙を引いた高3女子は、迷わず全校生徒の前で目立たない高2男子の手を取った――だが本人だけが、“8年前の一言”を忘れていた…
2026/09/24
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秋晴れの体育祭、全校生徒の前で借り物競争の紙を引いた高3の高瀬レイナは、迷いなく応援席の最後列へ走った。そこにいたのは、目立たない高2の佐伯直人。彼女は返事も待たず、その手首をつかみ、グラウンドへ引き出す。「自分にとってのヒーロー」――読み上げられた瞬間、場内は騒然となった。直人には理由がわからない。ただ、レイナだけが静かに「今は内緒」と告げる。数日後、直人は偶然、彼女の口から「小学校のときから知ってる子」という言葉を聞き、記憶をたどる。たどり着いたのは、小学三年生の体育館。背が高いことで笑われていた少女に、直人が何気なく放った一言だった。「俺は、かっこいいと思うけどな」。その言葉は、8年後のレイナを支えていた。

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