1987年元日、千葉・犬吠埼へ初日の出を見に出かけた田中賢治、妻さゆり、娘みきの三人は、そのまま姿を消した。当時、警察は生活苦による一家心中と判断し、事件は静かに閉じられた。しかし10年後、崖の洞窟から見つかった白骨が、すべてを覆す。遺体は妻さゆり。そばには数字がびっしり並ぶ手帳が残されていた。再捜査を始めた佐藤警部は、夫の借金、謎の高級コート、地元財閥との接点を追う。そして深夜、一本の電話が鳴った。「私たち家族は自殺なんかじゃありません。やられたんです」声の主は、死んだはずの娘みきだった。十年前の初日の出の裏に、恐ろしい真実が眠っていた。