なぜ日本人は柿を大切にしてきたのか?|神の食べものに秘められた先人の知恵/岩崎致弘
2026/10/29
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「柿は、ただの秋の果物じゃないんです」岩崎致弘は、真っ赤な実を見上げた。学名はディオスピロス・カキ。その意味は、なんと「神の食べもの」だ。昔の人は実を干し柿にし、皮を漬物へ、葉を柿の葉寿司へ、渋を塗料や薬へ変えた。しかも収穫後、木の頂に一、二個だけ「木守」を残す。冬を越す鳥への贈り物だ。食べ尽くさず、自然へ返す――柿を大切にした理由は、暮らしを支える恵みへの深い感謝だった。

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