午前7時の浜口ガク君の1日は、他の同年代の子どもたちとは少し異なります。「ピエロ」とあだ名されるこの少年は、誰もが知る難病「同期使用魚林線」と闘い、自分らしく学校生活を送っています。この病気は、全身の皮膚が魚の鱗のように硬く厚くなり、定期的に剥がれ落ちる非常に稀な疾患です。起き抜けのガク君の顔には、昨晩潤わせた皮膚が再び乾燥し、強張りを見せています。登校前のルーティンとして欠かせないのが、熱めのシャワー。硬化した皮膚を柔らかくし、乾燥を少しでも和らげる大切な時間です。湯気に包まれるバスルームでは、彼自身が作り出す「普通の日常」を支える瞬間が訪れます。シャワーの後はすぐに保湿剤を全身に塗布。まるで戦士が鎧を纏うような緊張感すら漂わせながら、ガク君は鏡に映る自分を見つめます。「今日も頑張るぞ」と、一人つぶやきながら笑顔を作る表情には強い意志が宿っています。ランドセルを背負い、母親に送り出される彼は、誰よりも明るい声で叫びます。「じゃあ、行ってきます!」ピエロと呼ばれた少年が、また一歩未来へ進む瞬間です。