誰もが一度は手にしたことがある白い充電池「エネループ」。小さな電池に込められた日本の技術が、後に世界を変える電気自動車の未来を支えることになったことを知る人は少ない。その技術を生み出した企業こそ、かつて世界を驚かせた三洋電機だった。創業者の井植歳男は、松下幸之助の義理の弟としても知られる人物。エネループは繰り返し使える高性能充電池として注目を集め、三洋は電池分野で世界トップクラスへと駆け上がった。2008年、創業間もないテスラが大量の小型電池を組み合わせて車を走らせる構想を発表した時、多くの自動車メーカーは笑っていた。しかし、三洋だけは可能性を見抜いていた。