65歳の山本たかしは、地方銀行の支店長まで務め上げ、退職金2000万円と貯蓄を合わせ、3000万円以上の老後資金を手にしていました。「これからは自分の人生を楽しむ」と意気込んだ彼でしたが、そこから思わぬ転落が始まります。元銀行員としてお金には詳しいという自信があったたかし。しかし、安物を嫌い、ブランドや世間からの評価を重視する性格が判断を狂わせました。最初に購入したのは800万円の高級車。安全性や資産価値を理由にしましたが、実際には周囲への見栄が大きな目的でした。維持費は重くのしかかり、やがて愛車はガレージに眠るだけの存在になります。さらに、夢の別荘リゾート会員権、高額なカメラや趣味道具、効果が不透明な健康器具や高級サプリにも次々と手を出しました。どれも購入した瞬間は満足感を与えましたが、使われないままお金だけが消えていきました。