「愛人が妊娠したから離婚してくれ」――夫・実から突然告げられた言葉に、私は驚くことなく準備していた離婚届を差し出した。「はい。娘のみゆきだけ連れていくね」しかし、実は予想外の反応を見せた。「は? 直人と優斗は? 長男と次男も全員連れてけよ」私は耳を疑った。直人と優斗は実の連れ子であり、私とは血のつながりがない。それでも再婚後、私は母親として彼らを大切に育ててきた。だが、彼らも実も、私を家政婦のように扱っていたのだ。料理教室の講師として働きながら、家事や育児を一人で背負う日々。夫婦で子供たちのことを話し合いたいと何度願っても、実は「忙しい」と逃げ続けた。そしてついには、25歳も年下の女性・真奈美を妊娠させた。「今の家族を大切にできない人が、新しい家族を幸せにできるわけがない」私はそう告げた。