結婚して4年、渚にとって正月は苦痛でしかなかった。義実家に帰省した途端、夫のコータは「実家は最高」と寝転び、渚は義母から掃除や親戚一同の料理を「嫁の仕事」と押し付けられる。限界を迎えた彼女は、実家の母に涙ながらに現状を訴えた。「同じ思いをしないと分からないわね」翌年、渚の両親による鮮やかな“仕返し”が始まった。今度は渚の実家で、コータが「若くて動ける男の仕事」として物置の整理や草むしりに朝から晩まで駆り出されたのだ。「自分の実家じゃない場所で、休む暇もなく雑用をする辛さが分かったか?」父の鋭い一喝に、コータは己の無神経さを猛省。今や立場は逆転し、コータ一人が義実家で手伝いに励む一方、渚は実家で穏やかな正月を取り戻した。人の痛みを知らぬ者には、同じ苦しみを味わわせるのが一番の特効薬だったのである。