結婚して初めて迎えた母の誕生日。久しぶりに実家へ戻り、家族全員で温かな食卓を囲んでいました。楽しい時間が流れる中、食事の終わり頃、母が少し申し訳なさそうに口を開いたのです。「実はね、妹が東京に就職することになったの。でも、まだ部屋が見つからなくて……少しの間だけ、あなたたちの家に住ませてもらえないかしら」その言葉に、私はすぐ返事ができませんでした。義妹は実家にいた頃、家事をほとんどしてこなかったからです。料理も洗濯も掃除も、結局すべて妻の負担になるのではないかと思いました。断ろうとした瞬間、妻は優しく笑って言いました。「もちろん大丈夫ですよ。ただ、その代わり家事は全部分担しましょう」そして続けました。「料理はお願いね。洗濯は交代、掃除も一緒にやりましょう。仕事の後に家事を全部一人でするのは大変ですから」その瞬間、義妹の表情から笑顔が消えました。少し沈黙した後、小さな声で「やっぱり、もう少し部屋を探してみる」と言ったのです。