娘の結婚式当日、花嫁の風花は手紙で「母は父の寄生虫で大嫌い」と公衆の面前で母を侮辱した。専業主婦の母を「無能」と切り捨て、キャリアのある義母や新郎を重視した結果だった。しかし、母は静かに家を出て行き、その後、母が自分に注いできた深い愛情と労苦に気づいた風花は、結婚を破談にして後悔の底に沈むこととなる。「母も妻も今日でやめる」と言い残し姿を消した母は、写真の中で見たこともないほど幸せそうな笑顔で、新しい人生を歩んでいた。母の無償の愛を「恥」と信じ疑わなかった娘と、母を奴隷のように扱った父に残されたのは、償いようのない深い後悔だけだった。母を追い詰めた報いは、自分たちの人生の崩壊という形で幕を下ろしたのである。