「もうババアは用済み。今日で絶縁だから」長年の苦労も愛情も全て否定された朋美は深く傷つく。しかし涙をこらえ、「大賛成よ。これでお互い自由になれるわ」と静かに受け入れ、娘との縁を完全に断ち切った。そして住まいを引き払い、長年胸に秘めていた夢だったオーストラリアへの移住を決意する。これまで娘の将来のために貯金と投資を続けてきた資金を、自分自身の人生のために使うことにしたのだ。一方、結衣は婚約先で酒に酔って大暴れし、亮介や義両親から信頼を失い、結婚は破談寸前となる。頼る場所を失った彼女は実家へ戻ろうとするが、そこには誰もおらず、朋美の居場所も分からなかった。さらに、憧れ続けていた父親を頼った結果、父親は借金を娘名義で作って姿を消し、結衣は多額の負債を抱える危機に陥る。その頃、朋美はオーストラリアで日本人向けツアーガイドとして新たな人生を満喫していた。絶縁を宣言されたあの日は人生最悪の出来事だと思っていた。しかし今では、あの決断こそが自分を縛り続けた過去から解放し、本当の幸せへ導いてくれた転機だったと実感している。一方の結衣は、自らの身勝手な言動が招いた現実と向き合いながら、厳しい生活を送ることになった。母の愛を軽んじた代償は、想像以上に大きなものだったのである。