韓国の武道家ジョンフンが嘲笑した瞬間、会場の空気は凍りついた。相手は十四歳の少年、東道小太郎。師・千代田から託された古い帯を締め直し、彼は静かに礼をした。決勝、ジョンフンの猛攻で小太郎は足を負傷する。だが倒れた少年は立ち上がった。合気道は勝つためではなく、争いを調和へ変える道――師の言葉が胸に響く。残り十秒。小太郎は相手の力を受け流し、独自の技「和らぎの光」で巨体を場外へ導いた。観客は息をのみ、直後に大歓声が爆発する。ジョンフンは深く頭を下げた。「俺が間違っていた」。その日、会場が見たのは技ではなく、武道の精神そのものだった。