中川昭一財務大臣・金融担当大臣がローマで行われたG7財務相・中央銀行総裁会議の際、「もうろ会見」と報じられた問題から、15年以上が経過した。この度、中川氏の妻である裕子氏が突如としてSNS上で衝撃の告発を行い、長年眠っていた疑惑に新たな火が噴いた。告発の核心は、ある読売新聞の女性記者(当時、財務省記者クラブ担当)が会見前の中川氏に「薬」を渡し、さらに周囲の記者に「これから面白いことが起こるわよ」と発言したというものである。これに対し、読売新聞社は公式に事実無根であると否定、法的措置も視野に入れた強硬な姿勢を見せた。同社の弁明記事は、「中川氏本人が風邪薬を自ら服用したことが原因」とし、自社記者が薬を手渡した事実はないと主張。一見、疑惑を払拭するかに見えた。しかし、ここにジャーナリストの山口敬之氏が強烈な反論を突きつける。氏は読売新聞の弁明に「致命的な矛盾」が複数あると指摘、公開質問状の形で核心を突く追及を開始した。その追及はネット上でも「逃げ場がなくなる」と大きな反響を呼んでいる。矛盾点の第一は、中川氏が「風邪薬を自ら飲んだ事実」と「記者が薬を渡したかどうか」は全くの別問題である点だ。山口氏は、中川氏本人から「駅前(※記者名の比喩的表現)から渡された薬を会見直前に飲んだ」と直接聞いたとする裕子氏の告発を提示。読売新聞の「飲んでいない薬を渡していない」という論理は、この告発に対して何の反証にもなっていないと断じる。第二の矛盾は、読売新聞が弁明の根拠として引用した「飛行機内での風邪薬服用」が、時系列的に「もうろ会見」の原因となりえない点である。中川氏が羽田発のチャーター機内で風邪薬を服用したとされるのは2月13日午前10時頃。その後、ローマ到着後には日米財務相会談、夕食会、翌日の本会合、ランチ会合などを通常通りこなし、問題がなかったことが公開されている日程から明らかだ。一日半以上経って発生した「もうろ会見」の原因を、機内での風邪薬服用に帰するのは不合理である。読売新聞はなぜ、この無関係なエピソードを弁明に引用したのか。第三、そして最大の疑念は、読売新聞がこの疑惑の当事者である自社の女性記者本人への聞き取り、あるいは取材源の明確な開示を一切行っていない点にある。同社は「国会答弁や記者会見などの客観的情報から事実無根と確認した」と主張する。しかし、告発の核心は「記者が薬を手渡した行為」と「『面白いことが起こる』と発言した行為」の二点である。後者について、読売新聞は事実無根とも否定すらしていない。これらを確認するには、当該記者本人からの聞き取りが不可避であるはずだ。山口氏は「読売新聞社は、この記者を絶対に表に出さないつもりだ。もし出せるなら、本人に証言させてほしい」と強く迫る。