岡田奈々――1970年代、テレビをつければ彼女がそこにいた。透き通る声、真っ直ぐな瞳。「清純派アイドル」として絶大な人気を集めた彼女の人生は輝かしいものであったが、暗転する瞬間も存在した。1974年、高校1年生だった岡田は地元のレコード店でスカウトされ、翌年には「俺たちの旅」で女優デビュー。一躍スターダムに駆け上がる。しかし、1977年7月、自宅マンションで覆面をした男に襲われるという衝撃的な事件が発生した。ベランダから侵入した男はナイフを持ち、岡田に重傷を負わせた後、彼女を拘束した。「アンタのファンなんだ。朝には帰る」と語った男は、治療を施した後、去ったという。この事件後、包帯姿で記者会見に臨んだ岡田は「命の危機を感じた」と涙ながらに語ったが、わずか数日で現場復帰。そのプロ意識には周囲も驚愕した。