十一歳の男児・ユキ君の司法解剖結果は「死因不明」。だが、元刑事たちはそこで捜査を止めない。容疑者の安達容疑者は「学校近くで降ろした」と供述しているものの、防犯カメラにも同級生の証言にも、ユキ君が通学した痕跡は一切残っていなかった。さらに警察は、車のカーナビ履歴やスマホのGPS、防犯カメラ映像を徹底解析。その結果、供述とは異なる不自然な移動経路が浮かび上がる。加えて、スマホには“遺体処理”を検索した履歴まで残されていたという。死因が特定できなくても、供述と物証のズレは決して消えない。元刑事は「警察が追うのは死因ではなく、“誰が最後の時間を支配していたか”だ」と語る。沈黙する車の動線が、いま静かに真実を暴こうとしている。