昔々、ある村に勤勉だが貧しい青年とその可愛らしい妻がいました。夫婦は仲が良く、笑い声が絶えない家ですが、生活はとにかく苦しかった。それでも二人は力を合わせ、少しずつ暮らし向きを良くしていました。大晦日の夜、屋根裏から泣き声が聞こえ、不思議に思った青年が覗くと、そこには薄汚れた老人が。彼は貧乏神で、この家に長年住みついていると告白しました。そして、夫婦が真面目に働くおかげで、福の神が来て彼を追い出すことになる、と涙ながらに語ります。「そんなにこの家が好きなら、そのままいていいですよ」と青年と妻。貧乏神は感激して力をつけ、翌日家にやって来た福の神を追い返しました。驚く福の神が小槌を落として去ると、貧乏神はその小槌で家に富をもたらしました。さらに、彼自身の姿も輝く福の神へと変わるのです。