なぜ景気が停滞しているのに増税が進むのか──その答えは明快です。増税によって、得をする構造が存在するからです。そして、その“黒幕”とされるのが財務省を中心とした官僚組織です。 税制を法律として決定するのは国会であるものの、その背後で政策の原案を作る役割を担っているのは官僚です。彼らが増税を推進する理由は三つに要約できます。第一に、財政権限の拡大です。財務省は国家予算を管理し、税収が増えるほど国家の財政規模は拡大し、政策への影響力も強まります。これはまさに「権限を持つ者が力を増す」という姿そのものと言えるでしょう。 第二に、業界との深い関係性です。税率や優遇措置、軽減税率などを操ることにより、官僚は特定業界に影響力を行使することができます。それは同時に、癒着の温床ともなり得るのです。例えば、特定の企業や業界を政策で優遇する見返りとして退職後に「天下り」ポストが提供される仕組みがあります。この構造がどれだけ透明性を欠いているかは一目瞭然です。