2019年10月、即位礼正殿の儀が盛大に行われた翌日、皇居赤坂御所で茶会が催されました。この際、デンマーク皇太子妃メアリー妃がちょっとしたミスをしてしまったエピソードが、デンマーク国内で大きな話題となりました。 それは、雅子さまとメアリー妃が顔を合わせた瞬間に起こりました。これまでお二人は同じ皇太子妃同士という立場だったため、チークキスで挨拶を交わしていました。しかし、この時には雅子さまはすでに皇后陛下となられており、格式に従えばメアリー妃はカーテシーと呼ばれるお辞儀をするべきでした。しかし、リラックスした雰囲気の中、つい間違えてチークキスをしてしまったのです。 状況に気づいたメアリー妃はすぐにカーテシーを示して謝意を表しましたが、その際、雅子さまは穏やかな笑顔で「私たちの間柄にはそんな必要はありませんよ」と示すようにカーテシーを止められました。この雅子さまの温かい対応は、その模様が映像で広まると共に、デンマーク国内で大きな感動を呼び起こしました。 格式を尊重しつつ、人柄の温かさを失わない雅子さまの振る舞いが、国境を越えて多くの人々の心を動かした瞬間でした。