40歳の桜井慶吾は、元妻との離婚を後悔し続けた五年間を過ごしていた。ある日、予期せぬ連絡が元妻の両親から入り、彼らと再会することになった。彼が複雑な思いで再会した元妻、理香は事故により記憶を失っていた。高校時代に出会った理香と慶吾は、20歳で結婚を決意し、彼らの幸福な新婚生活は始まった。しかし、慶吾の仕事の忙しさが二人の関係を次第に蝕んでいく。そして理香は、思い出を破壊する前に離婚を提案した。慶吾は何もできず、そのまま別離を受け入れざるを得なかった。理香の記憶は事故後の治療によって完全に失われていたが、断片的な幸福な思い出だけは残っていた。慶吾は元妻が自分を覚えていないことに戸惑いながらも、再会の中で新たな一歩を踏み出すことを決意した。やがて、彼らは再び結婚し、失った記憶を取り戻す努力をしながら新たな人生を歩み始めた。