妻が認知症になったのは、知らぬうちに俺の行動や環境が原因だった。定年後、妻を休ませたいと信じて安穏な日々を過ごさせていたが、それは「脳を休止状態」にする最悪の選択だった。静かな日常が彼女の認知機能を蝕み、法で与えられた道理をも逸した。妻の脳は使われず萎縮し、笑顔が途切れ、毎日が静かな衰退の中で進行していた。「新しい刺激」「外の世界」「会話」を欠いた日々が認知症を加速させる要因だったと、先生の言葉が今も刺さる。「過ぎた日々は戻せない」、だが、今からでも進行を抑える方法はある。一緒に歩き、一緒に風を感じよう…。