寺院は、静かに終わりへ向かっている。令和6年度、全国で墓じまいを含む改葬は17万6千件に達し、17年で2.4倍に増えた。だが、浄土真宗本願寺派の調査では、檀家数は大きく減っていない。消えているのは墓を継ぎ、次にお布施を納める人たちだった。かつて寺は、家ごとに属する制度の下で、葬儀、法事、盆の集いを支えてきた。だが今、住職が寺だけで暮らせる目安を満たす寺は少なく、過疎地では年間収入300万円未満の寺が半数を超える。弟子も減り、受け継ぐ側も細っている。一方で、人々は遠い墓を手放し、樹木葬や合同墓を選ぶ。費用、距離、そして“継ぐ人がいない”現実が、寺と檀家の結びつきを静かに断ち切っていく。寺院消滅のカウントダウンは、すでに始まっている。