貴志は内務班の部屋で荷物の整理をしていたところ、刺繍を馬場から取り上げて踏みつけられるという理不尽な状況に遭遇します。そんな中、暴力を振るわないことで知られる八木上等兵が現れ、貴志に軍人直輸の暗記を命じます。軍隊での生活に絶望していた貴志ですが、健太郎と再会し、昔の明るさを取り戻した彼に少し救われます。さらに、貴志は幹部候補制試験を受けることになり、試験当日には八木の助けで受験を果たし、少尉への昇進の道が開かれます。 時が流れ、貴志は五長に昇進し、千尋が訪れます。千尋は海軍予備学に志願し、対潜水艦作戦に従事する任務を語りますが、貴志はそれに対する落ち着き払った彼に驚きを隠せません。千尋は戦争が無ければ違った道を選びたかったと語り、貴志に父の手帳を託し、涙ながらにのぶさんへの愛を告白します。 その後、貴志は小倉連帯が中国へ出動命令を受けた際、新兵たちの教育を担当します。彼は殴らず、面白い話で人気者となり、新兵の家族からの感謝の手紙を受け取ることもあります。最後には、中国福建省で岩尾との再会を果たし、治安維持を務めることになります。