昭和14年3月2日、昭和天皇と香淳皇后の第五皇女子として誕生された清宮貴子内親王。現在の上皇陛下や常陸宮家の方々にとって妹にあたり、皇室の中でも特別な存在として知られてきました。誕生時は体重約3500グラム、身長51.2センチという健やかな姿で、誕生から7日目には「清宮貴子」という名を授けられました。その後、学習院で学生生活を送り、昭和34年には島津家の島津久永氏との婚約が発表されます。皇族女性が旧宮家ではない一般家庭出身の男性と結婚する例として大きな注目を集め、同時期に発表された皇太子明仁親王と正田美智子さんの結婚とも重なり、当時の社会では大きな話題となりました。貴子さんは結婚を機に皇籍を離れ、民間人となりましたが、その明るい人柄と自然な笑顔は多くの国民から親しまれました。婚約会見では、理想の男性像を聞かれ「私が結婚する方を見ていただければ」と笑顔で答え、その率直で温かな姿勢が「新しい時代の皇室」を象徴するものとして受け止められました。結婚後も島津貴子さんの人気は衰えることなく、ファッションや生活スタイルにも注目が集まりました。一方で、昭和38年には誘拐未遂事件の標的となるなど、皇族ゆえの厳しい現実にも直面しています。