元フィリピン大統領ロドリゴ・ドゥテルテ氏、その鮮烈なキャリアは常に賛否両論を巻き起こしてきた。ドゥテルテ氏は、「犯罪撲滅」を掲げる異色のリーダーとして知られ、自らが指示した強硬な政策や言動から「鬼畜」などと称されることも多い人物だ。彼が就任中に進めた“麻薬戦争”は、フィリピン国内外で激しい議論を巻き起こした。犯罪に対して徹底的なゼロトレランスを掲げ、容疑者や犯罪者とされた人物への即時的な武力行使にも躊躇しない姿勢は、多くの命を奪った一方で、平和と安全を望む一部の市民には支持された。その数は減少した犯罪件数と引き換えに高い犠牲を払うこととなった。さらに彼の発言も物議を醸した。批判者に対して辛辣な言葉を放つだけでなく、国際的な非難に対しても「フィリピンの現実を知らない外部の発言」として一蹴。彼のこの鼻っ柱の強い姿勢は一部の人々に英雄視されながらも、同時に独裁的と批判される理由ともなった。