ダルビッシュ有がチーム内で孤立していたあの頃、新庄剛志の存在が彼を救った瞬間があった。若手時代のダルビッシュは、不祥事によって疑惑の目で見られ、孤独な日々を過ごしていた。周囲の選手たちからは問題児扱いされ、彼を取り囲む空気は冷たく、厳しかった。ある日、トイレへ向かうダルビッシュに新庄が近づき、肩をそっと叩いた。「バレにくい場所教えてやるよ。それと、これで匂い消しとけ。」そう言いながら、新庄は自らの香水を差し出した。この予想外の一言は、厳しい状況にいたダルビッシュへ、救いの手を差し伸べるきっかけとなったのだ。その後、新庄はダルビッシュを弟のように愛し、食事会を開いたり、彼がチームに馴染めるよう全力で支援した。高級な服やバッグをプレゼントし、その才能を潰さないように気遣った。この恩をダルビッシュは今でも忘れていない。そして、今度は彼自身が後輩たちへとその優しさを繋いでいったのだった。新庄からダルビッシュへの思いやりは、まさに彼の人生を変えた瞬間である。