１９歳の時、松重はバイト先で同じ日に働き始めた青年に突然、「東京に来た理由は？」と聞かれ、「映画を見たかった」と答えた。するとその青年は「俺はバンドをやりたいんだ」と返してきた。その青年こそが、岡山から上京したばかりの甲本ヒロトだった。二人はたちまち意気投合し、それから４０年以上、変わらぬ友情を育んできた。歳月が流れ、ヒロトは松重に一通の手紙を贈る。その手紙には、あの頃の下北沢で過ごした時間が今も続いているかのように感じると記されていた。まるで永遠に続くかのようだったあの時間が、今という場所に繋がっているとヒロトは言う。その言葉を受けた松重は、あの頃、バイトが終わった後に一緒に風呂に入り、飲み屋に行っていたことが、昨日のことのように思い出されると笑いながら語った。二人の友情は、時が経っても色褪せることなく、まるで昨日のように生き続けている。