1958年、九州の地図はまだ未知の可能性に満ちていた。その頃、「高速道路」という概念は夢物語。けれど、人々の生活を支える交通網が必要だという声が上がり始めていた。これが、九州高速道路網の歴史の幕開けだった。最初の一歩は、1967年の九州自動車道の一部開通。福岡から直線で広がったその道はまるで、動脈が九州を蘇らせるかのよう。街が活性化し、人々の笑顔が増えた。そして1980年代には、北から南へと路線図が動き始め、観光地や産業地域を繋ぐ情熱の道が完成していく。2022年には全九州を網羅する高速道路網が達成。動く路線図を見る度に、その歴史が語るのは、人々の夢と努力の結晶。九州をもっと近く、もっと強く結んだこの道は、私たちに新しい旅を誘う。九州の高速道路には、ただの道以上の物語が詰まっているのだ。