六十五年前、昭和三十四年の国会で一つの議論が日本に波紋を広げた。議員平井義一が、道智子様の皇室入りについて鋭く追及した事件である。この質問に触れた平井議員の地元福岡では、皇室に対する国民の複雑な感情が浮き彫りとなった。「天皇制はもう終わりましたね」と語る人々や、「ただ金持ちの嬢様を迎え入れただけだ」と落胆する声が交差していた。平井議員は胸中の懸念を宮内庁長官に伝えた。「皇室を内側から守らねば、日本は危うい。道智子様が皇室にふさわしい象徴でなければ、将来大きな問題になり得る」と警告を発し、深い憂慮を抱えながら国会で発言を続けたのだ。しかし、翌年突然の落選――それまで五期連続当選してきたにもかかわらず、再び議席を得ることはなかった。この出来事は、まるで何かしらの粛清のようにも映る。