妹の天然ぶりに、思わず笑いがこみ上げてきた。今日の午後、彼女は窓辺に立ち、うっとりと外の景色を眺めていた。しばらくすると、急に「ねえ、あれ東京タワーじゃない?」と、信じられないようなことを言い出したのだ。 私は「まさか、東京タワーが見えるわけないでしょ」と即座に否定した。ここは地方都市のマンション。東京タワーが見えるはずがない。しかし、妹は自信満々に「だって、ほら、あの赤いのが…」と指を差す。彼女の視線の先には、確かに赤い何かが見えた。そのあまりにも純粋な発想と、自信満々に断言する姿があまりにもおかしくて、私は吹き出してしまった。