大阪府と奈良県の境に存在する、地図では気になる「謎の凹み」。そこには一体何があるのか。その答えを探すため、今回は大阪から山深い場所へ向かう秘境旅に出た。出発地点は近鉄の信貴山口駅。駅を降りると、都会の喧騒とは無縁の静かな風景が広がっていた。目の前にはこれから登る信貴山がそびえ、その先には奈良県との県境が待っている。山へ向かうために乗り込んだのは、歴史ある西信貴ケーブル。急勾配をゆっくりと進む車内からは、大阪平野を一望できる壮大な景色が広がった。戦時中には線路が撤去されるという苦難を経験しながらも、1957年に復活したこのケーブルカーは、今も地域の大切な足として走り続けている。高安山駅からバスに乗り換え、ついに奈良県三郷町へ。山道を抜けた先には、まるで昔話の世界に迷い込んだような美しい町並みが現れた。静かな路地、風鈴の音、歴史を感じさせる旅館。その景色は、まさに都会の近くに残された秘境だった。さらに進むと、信貴山の名物料理である山菜うどんや山菜いなり寿司にも出会う。自然に囲まれた場所で味わう料理は格別で、旅の疲れを癒してくれる。そして最後に待っていたのは、由緒ある朝護孫子寺。虎を象徴とする独特の文化や、登録有形文化財の開運橋など、見どころは尽きない。