かつて約62億円もの巨額を投じて全面改造された巨大テーマパークが、今ひっそりとした時間を過ごしています。兵庫県淡路島にある「淡路ワールドパークおのころ」。明石海峡大橋の開通をきっかけに、淡路島観光の中心施設として大きな期待を背負って誕生した場所です。広大な駐車場にはわずかな車しか見えず、園内を歩いても聞こえるのは静かな風の音。そして象徴的な存在だった高さ約50メートルの大観覧車は、現在も停止したまま動いていません。1998年、橋の開通に合わせて約62億円をかけてリニューアルされたこの施設は、年間約50万人の来場者を目標に作られました。当時は淡路島へ多くの観光客を呼び込む切り札として期待され、世界の名所を再現したミニチュアワールドや、多彩なアトラクションが人気を集めました。しかし時代が変わるにつれて、淡路島には新しい観光スポットが次々と登場。観光客の選択肢が増える一方で、おのころの存在感は徐々に薄れていきました。2007年には経営難により一度営業危機を迎え、その後民間運営へ移行して現在まで営業を続けています。特に注目されるのが、園内で静かに佇む大観覧車です。過去には運行中に停止するトラブルも発生し、その後の点検で老朽化も確認されました。海に近い立地による潮風の影響や、維持費の高さなどが重なり、現在は休止状態となっています。それでも、この場所には失われていない魅力があります。世界各地の建築物を細かく再現したミニチュアワールド、童話の森、昔ながらの遊具。最新型テーマパークとは違う、どこか懐かしい雰囲気が残されています。