幕末当時、房総は桜藩や関宿藩をはじめ、多くの藩がひしめき合う重要地域でした。その中でも「尊王攘夷派」と呼ばれる勢力の動きが活発化し、庶民を巻き込んだ「新徴組騒動」が勃発。幕府への不満を抱えた農民たちが、米を分け与えるなどの活動で支持を集め、大規模な反乱へと発展しました。しかし、これを鎮圧するため幕府や諸藩は全力で対抗。結果、新徴組はわずか一日で敗北。騒乱は収束しましたが、攘夷論が衰退する一方で倒幕運動が加速し、日本は戊辰戦争へ突入します。その後、戊辰戦争を経て旧幕府の領地や旗本の土地は再編され、なんと房総地域には一時的に26もの県が誕生。しかし、府県統合で整理され、現在の千葉県が確立しました。東京湾に面した千葉町が中心となったのもこの時です。