「長年続けてきた定期預金を解約しようとしたら、わずか300円しか残っていなかった。」という驚愕の状況に直面した緑子さん。銀行員に全額解約を求めると、返ってきた言葉は「こちら、3万円です」。その金額に納得がいかず、更に調査を依頼した結果、明らかになったのは5年前に次男が偽の委任状で全てを引き出していたという事実。息子に問い詰めると、彼は「悪びれる様子もなく、母さんのお金は自分のものだと思っていた」と答える。かつての頼みごとを曲解し、自分のために使ってしまったのだ。緑子さんは深く失望し、法的手段を取る決心をする。「家族だからこそ、許せないこともある」と覚悟を決めた彼女は、最終的に息子を訴えることとなる。振り返れば、家族に対する信頼こそがこの悲劇を招いたのかもしれない。しかし、今回の出来事を通じて緑子さんは新たな一歩を踏み出す勇気を得た。家族の形は変わるかもしれないが、前向きに未来を切り開いていく決意を胸に秘めて。