私は40歳、結婚して13年目になる。10歳の息子を持つ母親だ。ある日、高校時代の親友冬子から電話があり、彼女と仲の良かった桜や美を誘って温泉旅行に行こうという提案があった。私は行きたい気持ちでいっぱいだったが、家族のことが頭をよぎった。息子ももう10歳、自分のことは自分でできるし、夜も一人で寝ることができる。冬子は「旦那さんに任せればいい」と背中を押してくれた。しかしその夜、夫に旅行の話をしたとき、彼の返事は冷たかった。「母親が家を空けるなんて寂しいだろう」と反対されたのだ。「じゃあどうしてあなたはゴルフや飲み会で出かけるの?」私の言葉に夫は何も答えなかった。しかし、息子との会話で彼は何かを悟ったようだ。彼が家族と向き合う決意をし、日常生活を見直した結果、私たちの関係も徐々に修復に向かっていった。そして私は、ようやく私の一泊旅行を実現することができた。友達と楽しい時間を過ごしながらも、これからの家族の未来に少しだけ希望を感じたのだった。