辰央は四十歳であり、これまで一流大学を卒業し、大企業で出世してきた。しかし、唯一の失敗は結婚相手の選択だった。彼の妻、えみは、専業主婦であるにも関わらず、家事も育児も怠っている。ある日、彼は疲れて帰宅し、出された夕食に失望し、自分の選択が間違っていたと感じる。母親に相談すると、若い女性と再婚することを勧められる。母の支援を受けて、辰央はえみに離婚を提案。翌日、えみの不満顔を見なくて済むことに安堵するが、新たな再婚相手を見つけるのは容易ではない。数か月経っても再婚できず、母親も病に倒れる。母の入院により、彼は家事と母の介護に直面し、えみに助けを求めざるを得なくなる。えみに拒否され、再び困難に陥る辰央。彼の人生は思い描いたものとは異なり、孤独と厳しい現実に向き合わなければならないのだった。