昭和の銀幕を彩った孤高の映画スター・鶴田浩二氏。1948年の本格デビューを経て『人生劇場 飛車角』で熱狂を巻き起こし、高倉健氏と並び東映の黄金期を牽引しました。歌手としても『傷だらけの人生』で大衆賞を獲得し、時代の寵児として君臨した男です。波乱の生涯には、将来を誓い合った女性や、揃いの純金ネックレスを交わした共演女優との甘く切ない愛憎劇が影を落としていました。1987年、病魔に冒された病床で「本当に好きだった人は誰か」と問われた鶴田氏。死の淵で静かに口にしたのは、生涯胸に秘め続けた、ただ一人の名前でした。稀代の名優が最期に遺した真実の愛の記憶は、今も静かに語り継がれています。