自分を満たすのに、多くの物は必要ない【たりる生活】|著:群ようこ
2026/09/10
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私たちは日々の暮らしの中で、「もっと広い家へ、もっと多くの物へ」と、より多くの豊かさを求めて生きていがちだ。しかし、物が増えるほど、なぜか心は重くなっていく。作家・群ようこ氏の著書『足りる生活』は、27年間暮らした部屋を離れ、小さな住まいへと移る中で膨大な持ち物と向き合った著者の記録である。段ボール130箱もの荷物を前に、彼女が気づいたのは「手放すことは失うことではなく、本当の自分を見つけること」だった。思い出の詰まった品々を手放しても、そこに宿る記憶は心の中で純粋な形で生き続ける。また、あえて小さな住まいを選ぶことで、環境が行動を変え、本当に必要なものだけを選び取る自由が生まれるのだ。「足りる」とは、決して諦めではなく、今あるもので十分に満たされているという静かな豊かさへの扉である。物に縛られない軽やかな暮らしは、私たちに「今この瞬間」を生きる本当の自由を教えてくれる。

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