皇室を巡る議論がかつてないほど注目を集めている。「男なら誰でも天皇になれる時代がやってくる」と言われる背景には、皇室典範改正に向けた与野党の協議がある。議論の核となるのは、「女性皇族が婚姻後も皇族身分を保持する案」と「旧宮家の男系男子を養子として迎える案」の2案。両案は政府によって了承され、今国会での成立を目指している。 しかし、上皇近辺では旧宮家の養子案に対し、否定的な見解が示されている。その最大の理由は、戦後築かれた象徴天皇制という理念の崩壊を懸念しているためだ。象徴天皇制が描く理想像とは、「祈りを共にし、国民に寄り添う生身の天皇」であり、ただ血統が男系であるだけでは役割を果たせない、との声がある。 特に旧宮家の血統は室町時代に遡るものの、彼らは過去70年以上にわたり一般国民として生活してきた。皇族としての経験も教育も持たない人々が、「男性」という理由だけで天皇となることは国民理解を得るのが難しい。一部では「象徴天皇制が揺らぐ」との危機感すら漂っている。高市総理と麻生副総裁がどこまで国民を説得できるか、今後の行方が注目される。