大谷翔平がプロ入り初登板を果たしたその瞬間、全ての目が彼に集中していた。東京ドームに響き渡る投球音、そして彼の速球がついにプロの舞台に登場。ミレッチとの初対決、最初から全力でまっすぐ勝負。157キロの豪速球を投げ込む大谷、その顔には確かな決意が見て取れた。1回表、早速ランナーを出してしまったが、大谷は冷静にその後もストレートで押し続け、ミレッチを打ち取ると、ベースを駆け抜ける選手たちの姿が繰り広げられた。肩を痛めたヤクルトの選手も出て、試合はますます緊迫感を増していく。まだスライダーなどの変化球は見せていない大谷だが、相手打者はそのまっすぐに圧倒され、三振を奪う場面も。初登板からこれほどの力強さを見せつけられれば、誰もが彼の二刀流の可能性に期待せざるを得ない。そして、大谷は自身の初めての大舞台で、その全力投球を見せつけ、周囲の期待を超える投球を展開したのだった。