ずんの飯尾和樹は、母親から学んだ大切な教訓がある。それは、オレオレ詐欺に絶対に引っかからないこと。ある日、母が「お金を貸してほしい」との電話を受けたとき、即座にそれが詐欺だと見抜いたのだ。実は飯尾が若い頃、しょっちゅうお金を借りるために母に電話をかけていたが、その時のやり取りが影響している。「もしもし、お母様」と、普段は「お袋」と呼ぶところを、わざと敬語で始める飯尾。さらに、季節の挨拶から入って、少しずつ本題に持ち込んでいく。その巧妙な話し方を、母は瞬時に「お前は息子じゃない」と気づき、詐欺だと判断した。金額は数万円、しかも年に数回しか貸さないと決めている飯尾母の姿勢が、逆に息子を守った。