寿司といえば、今や日本を代表する料理として世界から愛されていますが、その起源をご存知でしょうか?実は寿司はもともと「保存用の発酵食品」でした。江戸時代、人々は魚を塩と米で漬け込み、数ヶ月間発酵させて食べていました。この「馴れ寿司」が寿司の原型だと言われています。その後、商業が栄えた大阪では、裕福な町人たちが見た目も華やかな押し寿司を作り上げました。芝居観覧のお弁当としても人気を集め、保存性と共に上品な印象を与えました。一方、江戸では全く異なる進化が見られました。魚の切り身を酢飯に乗せた「早寿司」が登場し、待つことなくすぐ食べられることで人気を博しました。そしてさらに、この早寿司を握って形を整える「握り寿司」が生まれたのです。しかし、当時の酢は貴重品で、高価だったため一般には手が届きづらいものでした。そんな中、造り酒屋の中野又左衛門が酒粕を原料にした酢の製造を成功させ、寿司は一気に庶民の味へと進化を遂げます。その結果、保存食品だった寿司は早くて美味しい「江戸前寿司」という形で新たな地位を確立し、現在へと繋がったのです。